民法28「家督相続⑤」

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分家と家督相続の関係

被相続人の直系卑属が、親族入籍あるいは引取入籍によって他家から入ってきた者である場合は、嫡出子または庶子である他の直系卑属のいないときに限り、970条の順位に従って、初めて家督相続人となる。(旧972)

父親が分家した後に、本家にある長男がその分家に親族入籍した場合、かかる分家の法定の推定家督相続人は、父親が分家した際に、随伴入籍した二男であり、長男は家督相続人とならない(なお随伴入籍した二男は分家では長男と表示される)。誤って長男が分家家督相続をしてしまった場合、二男等の家督相続回復請求権は、※時効もしくは除籍期間の経過により消滅する。

三人の男子がいる戸主が、長男の死亡に伴い、分家していた二男の分家を廃家させ親族入籍により復籍させた場合、三男が法定の家督相続人となる。ただし、他家に養子にいった二男が離縁復籍した時は二男が家督相続人となる。

※現行法
(相続回復請求権)
第884条 相続回復の請求権は、相続人又はその法定代理人が相続権を侵害された事実を知った時から5年間行使しないときは、時効によって消滅する。相続開始の時から20年を経過したときも、同様とする。
⇒20年を判例は、時効、学説は除斥期間と解している。
相続権を侵害された相続人が相続回復請求権を行使する前に死亡した場合
5年⇒相続権を侵害された相続人の相続人が侵害の事実を知った時から進行する。
相続回復請求権は、一身専属性があり、相続人の相続人は、固有の相続回復請求権を有するとする(判例)。
20年⇒相続権を侵害された相続人の相続が開始した時から起算する(判例)。
いずれも個々の財産について各々進行するのではなく、統一的・包括的に進行する。
よって包括的な請求権の行使があった場合、訴訟の目的物とされた財産以外の相続財産についても包括的に時効が中断する。

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