民法改正案 履行請求権等

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履行の不能

履行の不能について、次のような規律を設けるものとする。

【改正案】新設
第412条の2 債務の履行が契約その他の債務の発生原因及び取引上の社会通念に照らして不能であるときは、債権者は、その債務の履行を請求することができない。

【ポイント】基本的ルールを明文化。任意規定である。「債権者は債務者に対して、その債務の履行を請求することができる」が大前提。「不能であるとき」とは、原始的不能と後発的不能とを区別しない。不能が債務者の責めに帰すべきものであれば、債務者は履行に代わる損害賠償債務を負担し、債務者の責めに帰することができないものであれば、債務者は反対給付を受ける権利を失う。(ただし、債権者の責めに帰すべきものであるときは、なお反対給付を受ける権利を有する。)

履行の強制(民法第414条関係)

民法第414条第1項の規律を次のように改めるものとする。

【改正案】
第414条 債務者が任意に債務の履行をしないときは、債権者は、民事執行法その他強制執行の手続に関する法令の規定に従い、直接強制、代替執行、間接強制その他の方法による履行の強制を裁判所に請求することができる。ただし、債務の性質がこれを許さないときは、この限りでない。
2 前項の規定は、損害賠償の請求を妨げない。

【ポイント】直接強制に限られないことを明示。
現行2項と3項は、民事執行法に一元的に規律。代替執行や意思表示の擬制は民事執行法に置いた方が民法と民事執行法の役割分担が明確になる。

【参考】現行第414条2項、3項→削除
2 債務の性質が強制履行を許さない場合において、その債務が作為を目的とするときは、債権者は、債務者の費用で第三者にこれをさせることを裁判所に請求することができる。ただし、法律行為を目的とする債務については、裁判をもって債務者の意思表示に代えることができる。
3 不作為を目的とする債務については、債務者の費用で、債務者がした行為の結果を除去し、又は将来のため適当な処分をすることを裁判所に請求することができる。

参考 日本司法書士会連合会 民事法改正対策部資料

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